完結する恋愛ってなんだ
若いうちに恋愛をしなよ、という年輩の人の一言には心底腹が立つ。
女としての「賞味期限が迫っている」とでも言いたいのだろうか。
そりゃあ、花の命は短くはかない。死ぬほどわかっている。
子供が産みたいのならばタイムリミットまでに結婚相手を探した方がいい。
「子供なんてひとりでも育てられるし、フランス人のように制度にとらわれない生き方が素敵」なんて言葉も雑誌なんかでたまに目にする。
しかしよほど心が強くて、経済的に支えるものが無いかぎり難しい。
将来を考えても不安になるばっかりだ。
この膨大な人口の中から自分を好きになってくれる人は見つかるのか。
巡り合うことはできるのか。結婚できるのか。
友達が幸せになり、子供を産み、母として別の人格を持ったなにかになってしまうのか。疎遠になり、話も合わなくなってしまうのだろうか。
独り取り残されることへの不安は計り知れない。
別に結婚しない選択肢だってある。
けれども、他人の幸せがうらやましくならないわけはない。
指をくわえてじとっとしているのはあまりにも悲しい。
同情されるかもしれない。そんな屈辱的な将来はいやだ。
誰から愛されないかぎり、子供を持つことさえできないのだな。
できることならば、ひとりでも陽気に生きたいのだけれど、
そんな自信が無い。